広大なヴェルサイユの領地には、
ヴェルサイユ宮殿のほかに
大(グラン)トリアノン、小(プチ)トリアノンという
二つの宮殿があります。

特にプチトリアノンは、
王妃マリー・アントワネットの思い出が詰まった場所。

ヴェルサイユ宮殿の窮屈な宮廷生活から逃れて
ここに親しい友達だけを招待し、
音楽やビリヤード、カードなどに興じた
憩いの場でした。

Versailles 4

プチトリアノンは小さな館ですが、
どの部屋もいかにも彼女らしい
可愛くて上品なインテリア。

庭は自然の風景を生かした「イギリス式庭園」で、
少し遠方に古典風建築の「愛の殿堂」が見えます。

マリー・アントワネットは
当時流行していた啓蒙思想に影響を受けたそうで、
その中で唱えられた「自然回帰」を
この庭で体現したのでしょう。

File:Temple de l'Amour vu du Petit Trianon.jpg
            愛の殿堂:ウィキペディアより

さらにイギリス式庭園を10分ほど歩いていくと・・・
藁ぶき屋根の家々と塔が見えてきます。

Versailles 5

ここは通称「王妃の村里」。
マリー・アントワネットはなんとこんな集落まで作って、
動物を飼ったり、野菜を作ったりして
田舎ごっこを楽しんでいました。

Versailles 6

プチトリアノンも王妃の村里も
フランス革命後は放置されました。

しかし、ナポレオン一世の時代以降
修復に尽力してくれる人が要所要所で現れ、
2006年にようやく一般公開となりました。
現在はほぼ当時の様子が再現されています。

フランスに来てから
奥が深いマリー・アントワネットに
魅せられっぱなしの私です・・・



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